満理子のリハビリ日記

ステージ1
1.初めての訓練
2.お箸を使えた(1)
3.お箸を使えた(2
4.字を書いた

1.初めての訓練

平成12年4月の第一火曜日が初めての訓練です。
事前にある程度満理子の症状は把握されていたのでどんな訓練をしていただけるのか楽しみでしたがいきなり大きな荷物を抱えて入ってこられた時はびっくりしました。
筋力が弱っている腕を動かすための補装具だそうです。

さて、最初なのでどんな段取りで訓練をするのかある程度細かく書きます。
まず、バイタルチェックをします。
つぎに、ストレッチです。 これが満理子には一番辛い訓練です。
やはり筋を伸ばすこと。太股の後ろは特に痛いそうです。 あとは、各関節、特に右肘が非常に硬く曲げ訓練をすると痛さで泣いています。
それから、本格的な訓練を始めます。
毎回、目的を持ってやっていただけるそうで、当面の目標として自分で食事を摂れるようになる事。
今回は、補装具を使ってどの程度自分の意志で手を動かせるかを確かめました。

この補装具はバランサーといって足らない筋力をばねの力で補う物です。(心ウェブ参照
初めてなので、まだ動きはぎこちないのですが先生に言われた事をやろうとする雰囲気は伝わりました。

2.お箸を使えた(1)

平成12年5月16日
介護保険が施行されて6回目の訓練をしてもらいました。
毎回、新鮮な訓練をしていただきその効果に驚きの連続でしたが、今回は今まで以上の驚きと喜びを感じました。
一応の目標として自分で食事ができたらいいと思っていたのですが、症状的にあまり期待はしていなかったのです。
ところが今回いきなり 「お箸を使う訓練をしてみましょう」 と言われたのですが、そんな事はとてもできないと思っていました。
ところが、ピンセットタイプの箸でしたが小さなスポンジ玉を箸で挟んでとなりの器に移動する事ができたのです。

これにはびっくりしました。 期待はあったのですがそんなことは一生できないと内心では思っていたのです。
また、穴に刺さった小さな10本ほどの棒を抜いて、横の箱に移動する訓練も曲がりなりにできていました。
まだ、肘の関節が固くて曲げられないので手を口までは持っていけないし、筋力も無いのでなかなか難しいとは思いますが大きな希望ができたのは確かです。
今後の訓練に期待し、その効果が楽しみになりました。

3.お箸を使えた(2)

平成12年5月30日
今日もメインの訓練はお箸を使う練習でした。
前回はつまむのは自分でやったのですが、移動するのは手助けしてもらっていたのですが、今回はまったく手助け無しにスポンジ玉を挟み、持ち上げ、その後隣の器に移す、という一連の作業を自分でやりました。

こような作業ができるのもうれしいのですが、最近特に進歩したのは目的を持って自分の意志で手を動かせるようになった事です。
それまでは、反射的に手を動かす事はできたのですが、意識的にはできなかったのです。
また、記憶力もずいぶん良くなり、先生やデイサービスで会う人の名前を覚えるようになりました。
それも、リハビリの刺激が脳に良い影響を与えているからだと思います。

今回、車椅子の見本を持ってきてもらいました。 前に持ってきてもらったものはデンマーク製で座り心地はいいのですがフルリクライニングしないのでベッドからの移動が困難でしたが、今回のはスウェーデン製でフルリクライニングする上にチルト機構もあり座り心地も上々です。
サイズも豊富で体型によって選べるし、オプションも色々あるそうです。 標準価格で38万円くらいだそうです。
1番大事な事は今使っている電動ユニットがつく可能性があるということです。 デンマーク製のものは構造的に不可能でした。
とりあえずこの車椅子の見積もりをしてもらい、後は補助金の申請がとおる事を祈るだけです。


次の訓練での一幕(棒を抜いて横の籠へ入れているところ)

4..字を書いた

平成12年6月13日
訓練を始める前にストレッチをやります。これが満理子にとって一番辛いかもしれません。
筋を伸ばしたり、可動部の拡大などをするのですがとても痛がります。 その時彼女はすごく饒舌になります。しゃべって痛さを紛らわすそうです。
泣きながら、あること、無いことを喋りまくるのですが、それがかわいそうだが面白い。(ゴメン)


−−−−−腕が上がった!−−−−−−−−−−−− 特殊なペンと箸−−−−−

さて、今日はいつものように、箸を使ったり、棒を抜いて移動する訓練をしました。 その前に、ベッドに座った状態で腕を上げる訓練をしたのですが、今までは重力に勝てず手首から先だけしか動かせなかったのですが今日は肩から動かして腕を持ち上げることができたのです。これは、7年目にして初めてでした。
最後に字を書く訓練をしました。 最初は特殊なペンでやってみましたがうまくできず、結局普通のボールペンとフェルトペンで書いてみました。
丸と三角と名前を書いたのですが、字と言うには程遠いものなのですが必死で書こうとしていました。
紙にペンのあと?が記されたのは発病後初体験です。

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