日常生活
平成13年5月1日改正

意識レベルの向上、運動機能回復のリハビリ目的でできるだけ”ボー”としている時間を少なくするために毎日何かの予定を入れるようにしました。 全部が公共サービス、あるいは医療行為のため経済的負担は最小限になっています。平成12年度に施行される介護保険で少々パターンが変わりましたが基本的には今までのリズムを変えないようにしました。ヘルパーさんについては、いまのところ自宅での介護は不自由していなので来てもらう予定はありません。
大きく変わったのは、火曜日に訪問リハビリに来てもらうことになったことです。
退院当初からリハビリをしてくれるところが無くて困っていたのですが、介護保険の施行で制度化されたために実現されました。

なお、マッサージは医療行為のため、施設で行うリハビリは障害者施設の活動のため介護保険の対象外です。
平成12年9月より音楽療法を始めました。 また、デイサービスで日曜日のサービスが無くなり、毎週土曜日になりました。
それに伴い、入浴サービスが毎週2回受けられることになりました。

平成13年5月より通所リハビリをお願いしていた障害者施設がデーサービスをはじめたことと、諸事情(両親の負担軽減、仕事の時間確保)で大幅にスケジュールを変更し、介護保険で新たにホームヘルパーをお願いすることになりました。

その予定表を週間予定表(新)に示します。
週間予定表(新)生活パターンが変わったため平成15年2月更新
日曜 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜
(毎日) 訪問リハビリ 訪問看護
マッサージ
デイサービス2 デイサービス2
(入浴)

マッサージ
デイサービス2
通所リハビリ
音楽療法
マッサージ

生協
デイサービス1
(入浴)
赤文字が介護保険の対象(サービス料金は別表参照)

毎月定期的にやること

1.脳外科外来  

月に1回、T先生のところへ行きます。 現在は症状も安定しているので治療は全然無いのですが、近況報告と薬を1ヶ月分もらいに行きます。(薬は痙攣止め:ヒダントールF錠、と血圧降下薬:カルスロット錠、他便秘薬) たまに脳のC/Tや脳波の検査、採血などして健康状態、脳の状態を診てもらいます。退院してから大きな問題はなく、1度痙攣止めの薬量を調整してもらっただけです。

2.リハビリ(施設)  

退院後は月に8回病院でリハビリをしてもらっていたのですが、今は1回になってしまったために病院の在宅介護支援センターで市の老人施設で障害者対応のリハビリやっているのを紹介してもらいました。
隔週の
月に2回訓練をしてもらっています。先生は東京の大学病院の理学療法士で出張治療をしてくれています。団体訓練なので大きな効果はないかもしれませんがやらないよりはずっといいです。

また、職員の方も話し相手をしてくれたり、介護機具の改造の相談に乗ってもらったりと親切な対応をしてくれます。看護婦さんも常駐していてバイタルチェックもしてくれます。

毎週定期的にやること

1.生協  

発病前に生協に入っていて近所の奥さんたちとグループ買いをしていました。
退院後その奥さんたちの1人が 「また一緒にやろうよ。リハビリになるかもしれないよ」と奨めてくれたので再開しました。
毎週月曜日にベッド端会議をひらいています。 つらいリハビリばかりじゃかわいそうなのでこの会議はとても有効だと思っています。

余談ですが、この奥さんは退院後一緒にリハビリに付き添ってくれたり、近くを散歩に連れていってくれたりと親身になって協力してくれました。 家族や公共サービスでは足らないところを本当に補ってくれました。友達と会話をすることによるリラックスと適度の緊張が非常に良い刺激になりました。

2.デイサービス  

市の外郭団体が運営する特別擁護老人ホームに週に1回行っています。
近くに障害者を対象とする施設が無いので、このあたりでは老人施設が代行しています。
そのため、来所している人は老人がほとんどです。うちが最年少だと思います。

 

ここでは主に入浴サービスをしてもらっています。 機械浴の設備があるのでとても丁寧に洗ってもらえます。家ではとてもできません。 また、デイサービスに来ている人達を飽きさせないように、いろんなアトラクションやゲームなどをして工夫されています。 そのようなことが非常に良い刺激になり、リハビリ効果があります。 だいたい、午前9時から午後3時半までお世話になり、リフトカーで玄関前まで送り迎えをしてもらっています。

3.訪問看護  

入院していた病院に訪問看護のサービスがあったので退院後に週1回来てもらうことにしました。
あらためて看護婦さんにしてもらうことはないのですが、健康チェックと清拭をしてもらうついでに体全体を見て異状の有無を診てもらっています。
また、医療相談や担当の先生との連絡パイプをしてもらったり、医療に関係の無い家庭問題なども相談に乗ってもらったりしています。
緊急の時は看護婦さんの携帯電話に直接コールすると平日休日を問わず24時間対応してくれます。

世間話をしたり、情報交換したりととても良い付き合いをしてもらっています。

今は訪問看護サービスは医療保険の対象なので無料(交通費は負担¥30/km、うちの場合は60円/回)で受けられますが、4月からは介護保険でまかなわれるために負担が生じます。

4.訪問リハビリ  

介護保険施行に伴い、訪問リハビリを受けることができるようになりました。地域にあるリハビリ医療にちからを入れている病院の作業療法士の先生が月に4回(毎週月曜日)に家に来て訓練をしてくれます。
補装具や機具などを持ち込んで非常に中身の濃い訓練を約1時間かけてやってくれます。
今までに無かった訓練をしたことによって、あらためて満理子の回復具合がわかり新たな希望が出てきました。

訓練の模様はリハビリ日記に詳細を掲載していきます。

また、症状から判断して必要と思われる補装具や介護機器の購入の相談にのっていただいたり、リハビリや介護機器の情報なども教えていただけます。

5.マッサージ  

ある日、知人から 「障害を持って歩けなかった人が鍼灸マッサージの訪問治療を受けて、数ヶ月で歩けるようになった」 という話を聞きました。 満理子の障害が直るなら何でもやりたい。 効果があるなら中国へ行って気功にかかろうかとも思っていた時の情報でした。 ものは試し、ということで早速その知人と近くにある訪問治療を実施している鍼灸院に行って話を聞きました。(その知人の母親も障害があり訪問リハビリを希望していた)
その結果、福祉医療費(まる福)扱いでやっていただけるし、そこの先生が看護士と救急救命士の資格があり医学知識もある針灸師ということでお願いする事にしました。

最初の1月目はほとんど毎日、2月目からは10回/月というように高い頻度で来てもらえます。うちの場合各関節の稼動運動を15分程度やってもらいます。 この結果おツウジがよくなりました。

このシステムは全国保険針灸マッサージ師連合会の在宅ケアセンターが主催しています。
この治療は手足の筋肉の麻痺など医療上治療が必要で、且つ、寝たきりや介護者が必要な人を対照としています。
また、医師の同意書が必要です。

6.デイサービス2、通所リハビリ、音楽療法  

これらの3つのサービスは同じ所で受けています。
市の障害者施設でこれらのサービスは障害者事業の一環で、介護保険の対象ではありません。

デイサービス
平成13年4月よりデイサービス業務を始め、入浴もできるようになりました。 お世話していただける時間が、今までお願いしていたデイサービスより遅くまで預かっていただけることから、仕事の時間確保のために木曜日はこちらにお願いすることになりました。
新たに設備した入浴設備は、以前利用していたデイサービスの浴槽よりは小さく作業性が悪くてスタッフの方に負担は大きいようですが、専用の車椅子に乗ったまま、浴槽に固定して入れるので、お湯につかるのは気持ち良さそうです。

通所リハビリ
毎週金曜日は午後からデイサービスに行きます。
そのうち第1、第3金曜日は以前に引く続いて集団リハビリをしてもらっています。
近くの病院から理学療法士の先生が出張治療してくれています。
順番で個人治療もしてもらっています。

 

音楽療法
集団リハでお世話になっている施設から音楽療法のお誘いを受けました。
最近話題になっている治療方法の一つで、音楽によって刺激を与え、後遺症などで失った潜在的な機能を回復する効果があるそうです。 即効性はないが、満理子が音楽好きのこともあって、物は試しでお願いすることにしました。
先生はまだお若い女性ですが協会で認定されている数少ないセラピストで、面接にこられた時にこの治療の効果や目標設定などを丁寧に教えていただき、内容が良く分かりました。これからが期待できます。
なかなか見学には行けませんが、訓練の様子や、効果はリハビリ日記などで紹介していきます。

簡単ですがここにレポートがあります。見てください。

 

7.ホームヘルパー (現在休止中) 

平成13年5月より、訪問介護サービスを受けることにしました。
私が留守の時は、満理子の両親が家に来て、介護をしてくれていたのですがなにぶん高齢のため体力的に厳しくなってきました。 
そこで、ケアマネージャ−と相談のうえ、コムスンと契約することにしました。
今までは基本的に、私が留守中に介護をお願いするので、多少抵抗があったのですが、これからのことを考えると、仕事をしていく上でも必要だと思い、思いきってお願いすることにしました。
やってもらうことは、オムツ交換と体位変換、そして水分補給です。
たったそれだけのことですが、それぞれの作業にコツがありしばらくは私が立ち会って覚えてもらうことにしました。
来てもらうのは、水曜日と金曜日の9:30〜10:00で2人×30分です。

毎日定期的にやること

毎日やらなければならないことはいっぱいあります。
特に投薬、便の量の把握、水分の摂取量。
薬は抗痙攣剤のため、薬量によって痙攣を起こしたり、意識レベルが低くなったりします。それらの作業を忘れないために日常管理表をつけています。


日常管理表

その表(写真をクリックするとExcelファイルが開きます)に食事、投薬、水分摂取量、便の有無、その日の出来事、特変などを記録して日記とカルテの代わりにしています。

あとは、寝返りができないので、2時間毎に体位変換をします。夜はつらいので3時間毎にします。 また、疲れている時などは夜中に起きられない時があるのでエアーマットを入れています。

体も毎日拭いています。清拭は体を清潔にするだけでなく体全体の変化(湿疹や腫れ、傷、しこり等)を目と触覚で確認することができるのでとても有効な素人の診断手段だと思います。

 

まとめ 

うちの場合意識レベルが低いのでそれを回復させることに重点を置いてできるだけ暇なときがないようにスケジュールを組みました。 幸い体は動きませんが体力は十分にあるので多少のハードスケジュールもこなせます。
ある程度きっちりした予定を組んで強制的にやらないと、ついつい不精をしてしまいます。

定期的にやるものは本人にとって楽しいものはほとんどありません。 そこで、スケジュールの合間や休日にはできるだけ外に出て、近所の散歩や自動車に乗って少し遠いところへショッピングに出かけたりします。 また、ときどきは外食するのも喜んでくれます。ふだん私が作ったまずい食事ばかりなのでたまにはおいしいものも食べさせてあげるようにしています。

あと、細かい事と言えば、女性なのでムダ毛の処理やお肌のお手入れ、女性特有の症状の処理などをやらなければならないのですが、最初は良くわからなかったので娘に聞きながらやりました。
たまたま外泊していたとき、発病後2年経ってはじめて生理がありました。大出血に驚きあわてて病院に連れて行きました。 すると、脳外科の先生が笑いながら「これは私の担当ではない」と言って看護婦さんに任せてしまいました。 看護婦さんは「おめでとう。 赤飯を炊かなくっちゃね」と青くなっていた私の顔を見て大笑いしました。

 

介護保険の料金

このプランで発生する費用を下表に示します。

サービス料金(旧)
実施時間 単価 負担金額 月小計
訪問看護 16:30-17:30 \830 \3,320 \4,690
訪問看護
緊急時加算
随時 \1,370
\1,370
デイサービス1 10:00-14:00 \1,247 \4,988 \9,504
デイサービス2 10:00-14:00 \1,159 \2,318
デイサービス3 10:00-14:00 \1,099 \2,198
訪問リハビリ 16:00-17:00 \830 \3,320 \3,320
1月の負担額 \17,514

このうち、デイサービスの内訳は次の通りです。(下表金額の他にオムツ代などの消耗品は実費)

デイサービス1
(木曜日)
デイサービス2
(土曜日)
デイサービス3
(日曜日)
基本料金
(要介護5)
\660 \660 \660
食事 \39 \39 \39
入浴
(特殊入浴)
\60 \60
送迎費
(往復)
\88
食材費 \300 \300 \300
おやつ \100 \100 \100
合計 \1,247 \1,159 \1,099

平成13年5月以降のプランで発生する費用を下表に示します。

サービス料金(新)
実施時間 単価 負担金額 月小計
訪問看護 16:30-17:30 \830 \3,320 \4,690
訪問看護
緊急時加算
随時 \1,370
\1,370
デイサービス1 10:00-14:00 \1,159 \4.636 \4.636
デイサービス2 9:00-16:30 \900 \3.600 \3.600
訪問リハビリ 16:00-17:00 \830 \3,320 \3,320
ホームヘルパー 9:30-10:00 \210×2 \3.360 \3.360
1月の負担額 \19.606

デイサービス2は介護保険の対象ではありません。

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