満理子のセカンドリサイタル

平成29年9月22日

 満理子がお世話になっている障害福祉センター「あけぼの」では希望者に音楽療法を提供しています。満理子は平成13年(発症後7年)の初回から受けています。 音楽療法には無知で眉に唾をつけて受けてみたのです。 当初は急性期でセッションを受けるごとに意識レベルに目覚しい変化があったのです。その後、今の先生は4代目です。 今は発症後23年経ち、一般的には安定期と言われ、リハビリの効果はないとされています(180日で医療リハビリは基本的には終わり)でも、それは運動機能の効果で満理子の場合は高次脳機能障害の改善が集中力やモチベーションに変化が生じ、意思表現や決定、運動機能にも少しづつですが確実に変化があります。これが本来のリハビリテーションの全人間的復権であると強く感じます。

 さて、今、お世話になっているK先生は音楽療法と同時に積極的な音楽活動もされています。そんな中、満理子はおしゃべりなので、セッション中にいろんなおしゃべりもリハビリ効果があるということでテーマを絞って作詞を促されて、その詞に先生が曲をつけ昨年単独初リサイタルを開いてくれたのです。 初リサイタル後に満理子はまたやりたいと図々しい提案をし、今年のこのセカンドリサイタルが企画されたのです。

 今回は子供に焦点を絞り子どもたちが小さい頃の写真をあけぼのに託しました。その写真を見ながらイメージを膨らませて作詞をしたのでしょう。多くの時間を費やして新曲が2曲出来上がり、今回の開催に至ったようです。
 当日はあけぼの利用者やお世話になっている方、他施設利用者さんが観客として集まってくれました。そして取手2高の吹奏楽部の方たちが来てくださり、大いに盛り上げてくれました。
 先ずは満理子からご挨拶。 相変わらず毒を吐きながらも適切な挨拶ができたと思います。そして、音楽療法に入るためのスタート曲を唄ってスイッチを入れます。
 1曲めの新曲は僕との出会いを唄った詩です。事実とはかけ離れてるのですが、ま、いいか・・・
 2曲めはメインの曲で子どもたちのことを唄ったものです。あけぼのに預けた写真でスライドショーをバックに熱唱?! 素晴らしい企画で感動的な仕上がりにしてくれました。準備期間が短かったそうですが、記憶障害にもかかわらず詩をしっかり覚えていました。 これも音楽の魅力なのでしょう。
動画集


 その後はみんなで楽器を持って、先生が賑やかな雰囲気を作ってくれてリサイタルは無事に終了しました。 最後の挨拶も満理子は聞きに来てくださった方たちにねぎらいとお礼を言えました。そして3回目の開催にも意欲が・・・

 満理子の意欲向上のために、こんな企画をしてくれたあけぼのの皆さん、そして、親身になって満理子のために努力してくれ素敵な曲を作ってくれた近藤先生には本当に感謝します。これからもよろしくお願いいたします。
宮脇貞夫



スライドショー

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