福島復興支援旅行
晴れ女全開

平成26年9月10,11日
 福島復興支援旅行なんて大げさなものではなく、毎年小旅行をしていて、同じ行くなら福島へと思っただけです。宿はかんぽの宿が一番利用しやすいので福島はいわきのかんぽの宿になります。
 かんぽの宿いわきは初めてかんぽの宿利用したところです。 満理子が退院してから時々旅行に行っていましたが、バリアフリー対応の宿でもなかなか介護ベッドを完備しているところがなく重度の身体障害者が利用できるところを探していました。 そんな時、NPO法人活きる理事のSさんの奥様が研修で利用したかんぽの宿いわきは良かったと聞き、平成17年11月に初利用しました。
【1日目】
 満理子をあけぼのでお風呂に入れてもらってからの出発にしました。 せっかく温泉に行っても満理子はお風呂には入れません。 今回は娘夫婦と一緒です。娘の旦那の真ちゃんにすべて運転をお任せするので飲めるし、体力的に楽ができます。旅行に行っても運転すると気分転換にはなるものの家と違う環境の介護負担もあるので帰ってきたらヘトヘトなんです。
 午後1時に取手を出発し、常磐道で北上します。今日の予定は宿へ行く途中でいわき市石炭・化石館「ほるる」に寄ります。 天気予報はこの二日間は悪天候のようですが、満理子の晴れパワーを信じて雨具無しです。途中でトイレ休憩のために中郷サービスエリアに初めて止まりました。障害者トイレに行きましたがベッドがありません。今どき珍しい!!! トイレを諦めていわき湯本インターチェンジに向かいました。雨は降る様子がなく晴れ間も見え快適ドライブです。インターチェンジを出て15分ほどで「ほるる」に到着。ここは常磐炭鉱の歴史と採掘された化石などを紹介する施設です。 第1種身体障害者と介助者は無料です。(手帳を提示)
入るといきなり大きな恐竜の化石群の展示です。 いわき***という名前がついたものがいくつかありました。エレベーターで2階に行くと石炭や化石の勉強エリアです。教室もありました。 なんとなく物足りない感じです。 順路を進んでエレベーターに乗ると放送があり炭鉱へ入る雰囲気です。照明の工夫で高速で数十メートル?下降する雰囲気にさせてくれます。
エレベーターを降りると炭鉱内です。 採掘方法の古い順にマネキンで紹介されています。不気味な雰囲気です。最初の物足らない感はなくなり、十分に楽しめました。
 かんぽの宿いわきには17時ころに到着。 前に来たのは9年前ですがほとんど記憶なし。全室オーシャンビューですが9年前は雨で海が見えなかった。 今日は曇り空ですがしっかりと海の波が見えました。 泊まる部屋は障害者対応室でドアは自動で開閉し、介護ベッド完備。 そして天井走行のリフトが設置されています。スリングシートに乗せて吊り上げてベッドからトイレまたは浴槽まで移動できます。 満理子を私一人でお風呂に入れるのは無理なのでこのリフトは使いませんが、一応お借りしました。ベッド周りも広くて重度の車椅子利用者でも全く問題はありません。
 満理子の世話を早々に済ませて、早速、温泉に入りました。 露天風呂での〜んびりと浸かると日頃の疲れが温泉に溶けて体から出て行くような感じです。
 夕食はレストランで摂ります。 豪華な食事ですがこれで1泊2食付きで9800円はお得だと思います。お腹を満たして、部屋でみんなで飲みながら語らい時間です。満理子も久しぶりに家族団欒のおしゃべりを楽しんでいます。

【二日目】
 5時半に起きて朝風呂へ。 すでに5人ほど入浴していました。 朝風呂を楽しんだあとはテレビを見ながら朝酒です。 まだ、満理子はイビキをかいて爆睡中です。
 朝食はバイキングでいろいろ取り過ぎてつい食べ過ぎてしまいます。 家では時間も無いし、作るのも大変だから朝食を食べ過ぎるなんてありえないですからね。 
 食休みをして10時にチェックアウト。 今日はマリンタワー→いわき・ら・ら・ミュウ→アクアマリンふくしまへ行く予定です。 時間に縛られず、 イライラしないように適当にのんびりと廻ります。 せっかくリラックスしに来たのにイライラすると本末転倒になります。 
 海岸沿いをマリンタワーに向かうと道沿いには家の基礎だけとか塀だけが残っている景色が見られました。 東日本大震災の時の津波の爪痕がまだ生々しく残っているのです。 反面、新築工事も多く見られ、町の活気も戻ってきているようにも見れました。
 マリンタワーに到着するも、平日で農繁期のせいか人が居ません。 タワーは我々4人の貸し切りでした。 エレベーターで展望台に登ると全面ガラス張りなので車椅子でも海を眺望できます。 しかし、その上にある室外の展望台には階段があり車椅子は昇れませんでした。 見晴らしは格段にうえのほうがいいのでちょっと残念。 どこかのタワーは展望台の窓の高さが胸くらいあり車椅子の人はお金を払ってせっかく昇っても景色が見えないという経験をしましたが、そこよりは格段に良かったです。
 タワーのある三崎公園は広大な敷地でいろんな施設があります。 そこで巨大迷路に行ってみました。 入り口にはバリケードがしてあったけど中に入って迷路に入ると蜘蛛の巣だらけで進むのがちょっと困難なので断念。 あまりこだわらないのがリラックスなのでそんな状況も楽しめました。
 次に行ったのがいわき・ら・ら・ミュウです。ここでおみやげを買うつもりでしたが目移りして結局買わずじまい・・・満理子のトイレだけ利用しました。 最後の目的のアクアマリンふくしまはすぐ隣なので歩いて移動。小名浜港を眺めながら気持ちの良い散歩です。 まだ、雨に遭遇していないし気温もベストです。 満理子の疲れも見えません。
 アクアマリンふくしまは前回訪れた時に面白かったのを覚えています。今回も一番楽しみにしているところです。この水族館は目立ったショーや魚の展示はありませんがテーマごとにいろいろ工夫されていて楽しく学習できます。ここも、あの津波では大被害があり大水槽も壊れて残骸が展示されていました。やっと飼育環境も震災前の状態に戻ったようです。 途中の大水槽前になんとお寿司屋さんがありました。板前さんが居てその場で握ってくれるのです。面前の魚がネタだと思うとチョット抵抗がありますね。館内をゆ〜っくりと見学し終え、レストランで遅い昼食を摂り、おみやげを買って帰路につきました。
 外へ出ると雲行きが怪しいです。車に乗った途端に雨が降り始めました。今回の旅行も満理子の晴れパワーは全開で周囲は大雨が降っていたようですが満理子の居るところだげは降ることはなく、全く濡れることはありませんでした。
【おまけ】
 マリンタワーを出たところで突然電話がかかってきました。北茨城のTさんからです。 TさんはNPO法人活きるが展開している福祉移動サービスを通じて交流が始まった方です。NPO法人ウィラブ北茨城を主催されていて交通や介護保険制度に精通していて生活弱者が暮らしやすい環境を作るために日々走り回っておられます。 その心意気は私の活動にも影響していて勝手に師匠と思っています。
 そのTさんが帰り道に寄ればとお誘いの電話があったのです。 せっかく近くまで来ているので北茨城経由で帰ることにしました。 マリンタワーを出発した直後から大雨です。そんな中1時間ほどでTさんが運営しているデイサービスセンターに到着。 まずは満理子の世話のためにベッドをお借りして用を済ませました。 明るいスタッフの方たちにも歓迎され、短い時間でしたが福祉漫才を楽しませてもらいました。満理子もTさんに素直な意見(毒)を吐いてきました。 おみやげまで頂いて一路我が家へ向かったのです。

 旅行中は活動のことを忘れ楽しむことに集中したので、とてもリラックスできて良い気分転換が出来ました。 家とは介護環境が違うのでその分いつもより体力を使うのですが、運転を全部真ちゃんがしてくれたので体力的にも楽ができたのです。 
 このような時間を定期的に持つことでモチベーションを保つことができるのでしょう。
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