カヌー体験

平成16年8月7日

 毎年、NPOたんぽぽと地域に活きたい障害者の会が開催しているカヌー体験が今年も開催されました。
今回は、いくつかのアクシデントがあり、カヌーが調達できなくなり、また、カヌーマニアだった、O/TのN先生がお亡くなりになるという事もあって、一時は開催が危ぶまれました。
 前回、満理子はカヌーに初めて乗り、カヌーに病みつきになってしまったのです。 元来、泳げない満理子は水は大嫌いだったのですが、病気による恐怖心の欠如で、最初は嫌がっていたのですが無抵抗で(あたりまえか)カヌーに乗せられ、体験したところすっかり気に入ってしまったのでした。 だから、今年もぜひ、乗せてやりたいと思っていました
 考えた末、隣町にあるNPO法人 小貝川プロジェクト21が河川を使って福祉活動をし、カヌー体験もしていることを聞き、早速、担当の方に面会を申し込みました。 応対していただいた事務局長のアキオさんは事情を理解し、快く協賛の形で実施していただくことになりました。

 早速、たんぽぽで案内を作り参加者を募集しました。 主に障害(身体、知、精神)をもった方やその家族、ボランティアの方々へ配布しました。
今年、新しく取手に発足した精神の方をサポートするNPOらしん盤にも声をかけました。 
 
 募集をかけたのが、ちょっと遅かったので、いつもより参加者が少なそうです。 車椅子は満理子とデンクルさんだけです。 社協で福祉車両を借り、デンクルさんと満理子を乗せて、茨城県・藤代町の小貝川にある小貝川プロジェクト21のカヌー発着場に向かいました。 

 10時に現場に着いたところ、もう、ほとんどのメンバーが集まっていました。 大体25人くらいでしょうか。  例年なら、50人くらいは集まっていたので、やはり、ちょっと少ない。
 天候は、若干雲がかかっている程度の最高の川遊び日和です。 当然、暑い!!  満理子はあまり外へ出る機会がないので、紫外線に敏感です。 以前、チューリップを見に行ったときに、手が日焼けで火傷のようになった失敗がありました。 今回は露出している部分にたっぷりと日焼け止めを塗りたくり、帽子をかぶり、サングラスをかけてきました。 

このカヌー体験には、NHKのニュースカメラが取材に来ていました。 
その日の夕方、NHKニュース645でこの様子が報道されました。

 いよいよ、カヌー体験です。  今回、体験するカヌーはEボートという、10人乗りのゴム製ボートです。 とても、安定していて危険が少ないそうです。
でも、初めての経験なので、インストラクターの方から諸注意や段取りの説明を受けました。
 まず、ボートに空気を入れます。 写真のような大きなものですから、手動のポンプで入れるのはけっこう大変です。 交代しながら、膨らませていきました。
某ゲーム番組のゲームの速度を決めるための、空気入れ係りのしんどさがわかりました。

ボートが完成したら、ライフジャケットの装着です。 かなづちの満理子にもつけてやりました。 数人で、まず満理子をボートに乗せ、いかにも軽そうな女性インストラクターのぴあのさんが満理子の横で体を支え、全員でボートをえいやっと抱えて川に浮かべました。
もう1艘のボートにデンクルさんを一番前に鎮座してもらい、同様にみんなで抱えて川へ運びました。 そして、全員ボートへ乗り込み、オールをもっていざ出陣!
社協で借りたクルマで現着 ボートの組み立て、NHKのカメラマン これが、完成したEボートです
まずは、陸上で予行演習。満理子も・・ いよいよ、川へ 風も心地よく、最高!
小貝川をのんびりと下っています 楽しんだあとのお弁当 男の哀愁が・・・
 各ボートの最後尾に舵取りとコーチをしてくれるインストラクターの方が乗っています。 ウチのボートにはタモちゃん、もう一艘にはハッシーさん、そして伴走するカヌーにぴあのさんが乗り込んでいます。 タモちゃんは、先週月刊カヌーライフの記事のために鬼怒川を下ったそうです。
 タモちゃんの掛け声に合わせてみんなでパドルをこぎます。 でも、障害を持っている子も居るので、なかなか息が合いません。 でも、大きな声を出していると時間とともに、だんだんタイミングが合ってきて、漕いだときにぐっと前に進む感じが伝わってきました。 まず、500mほど、上流へ進み、そして、Uターン。
今度は下って行きます。 非常に流れが緩やかなので、見た目には流れはわかりませんが、ボートを漕ぐと(私は満理子を支えているので、漕ぐのはサボっています)上りと下りでは明らかに差があります。  少し、漕いでスピードが出ると、パドルを置いて、流れに任せます。 ゆったりと時間が過ぎ、周りの景色を堪能します。 別世界です。 乗馬体験をしているグループが見えたので、タモちゃんの指示でパドルを両手で高く上げ、大声でそのグループに挨拶をしました。 岸のグループも大声で返してくれていい雰囲気です。

 約2kmの川くだりを楽しみ、接岸しました。 ここからが、また、大変。 車椅子の人をボートに乗せたまま、みんなで岸にボートを引き上げるのです。 足場が悪く、重いのでかなりの重労働ですが、みんなで力をあわせて、無事に全員陸に上がることができました。

 楽しんだあとは、お弁当タイムです。 木陰にテーブルを出し、みんなで、今味わったボートや川の様子をわいわいしゃべりながら、タンポポが用意してくれたお弁当をほうばりました。 外で、食べる弁当は一段とおいしいです。 満理子も、しっかりと食っていました。
 満理子の顔は、クリームをつけたにもかかわらず、真っ赤です! 紫外線が強いんですね。 
 たっぷりと食って、飲んで、しゃべって、満足したところで、でんくるさんと満理子は一足先に、小貝川をあとにしました。
 帰ったらすぐに、清拭をし、赤くなったところへカーマインローションを塗りました。 もう痒くなってきたようです。 

 約2km、1時間足らずのカヌー体験でしたが、全員が力をあわせてボートを組み立て、運び、そして、気持ちをひとつにしてパドルを漕いでボートを進めたのでした。 その上で、ゆったりした時間を過ごし、また、新しい発見をしたり力をあわせて1つのことを達成する満足感を味わえたと思います。
 毎年、このような機会を作ってくれるNPOたんぽぽと地域に活きたい障害者の担当の方に感謝します。

 そして、今回はNPO小貝川プロジェクト21のご協力がなければ、こんな楽しい経験ができなかったでしょう。
快く、この企画を引き受けてくれた事務局長のアキオさん、そして、カヌーの楽しさをたっぷりと教えてくれてたインストラクターのタモちゃん、ハッシーさん、ぴあのさん、本当にありがとうございました。
ぜひ、来年もこの楽しさを味わいたいので、よろしくお願い致します。

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